余白-コトバの外側

白と黒の間に世界は無限に在る

2016-01-01から1年間の記事一覧

墨色のできるまで

黒と鼠を出すためにつくられるたくさんのいろモノクロの墨絵を再現するためにつくられた何版もの版一枚に何人もの職人さんの手が必要なのか私の原画がテキスタイルになるまでかけられる人と手間泣きそうになった。ありがたくて。

the birthday 【鶴身印刷株式会社】 

昭和を支えた工場が終わる どの道具も ずっしりと こなしてきた仕事の量を 物語る もう動いていない工場の 胎内は 私たちにはまだ どくどくと 流れる血の音が 聞こえていくかのようだ これは弔いの儀式ではないと 暗黙の裡に 皆がかんじた 工場から帰る道 そ…

はじまりとおわり。そしてめぐる【奈良のゲストハウス OKU襖絵】

一の襖はじまり。一。そこにたしかに在るもの。春日の山並みを一に見立てて描く。山から空に帰る水の成る雲。 結の襖終末。まる。花玉。無。花は無が孕む命。種になる前のまだ象のない花。花は無がみた夢のかたち。 巡りの襖あうん。それはめぐる。円。円に…

早春の庭

お天気はわりといつも味方のほう この日も 二月だとは思えない日差しの温かさきらきらと光る水面と白梅の清らなふくらみライブの準備をしていたら 「はるかすが映る場所どこですか」と聞かれた。パワースポットなんだって昨日みつけた、池の横の道をおしえて…

稲穂を吹く風【綾部の家 カミュータ】

空から降りてきて 稲穂を駆け抜ける風は その年の豊穣を 慶んでいる ことしの書き初めは 綾部から 綾部の家 カミュータの襖絵