余白-コトバの外側

白と黒の間に世界は無限に在る

雨の名前

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暦のうえでは大暑、あと十日程で秋の気が立つという季節の実際は、長梅雨がやっと開けて台風が待ち構えたようにやって来た。

本棚の隅に「雨の名前」という本があってはらはらとめくる。

白雨は夕立、俄雨。天泣は天気雨。

夏の暑さを鎮めるかの雨は涼雨、これはもう晩夏の雨であるらしく。

催涙雨は旧暦の七夕の頃の雨で今で言うと秋の

雨。万葉集でも七夕の歌は秋の歌。洗車歌も同じ頃、牽牛が逢瀬のための牛車を洗う雨だとか。