2016-03-01から1ヶ月間の記事一覧
墨絵のキャンドルをつくったゆらゆら揺れる炎に冬の綾部の薪ストゥブを想い出した。火を観ることはとてもプリミティブな娯楽なのだ。火、と、音太古から神の場所には火、と、音祈るように描きたい。とりとめもなくそう想った。
おちょこやさんの陶器に 絵を付ける作業は たのしい 焼き上がりを待つ時間は フィルムカメラの現像待ちの 時間に似てる 撮影ではいつもがっかりしていたけれども 陶器の上に流れる筆の跡は 意図しない趣を創りだす 黒土の上に ゆらゆらと咲いた花の絵は ふた…
黒と鼠を出すためにつくられるたくさんのいろモノクロの墨絵を再現するためにつくられた何版もの版一枚に何人もの職人さんの手が必要なのか私の原画がテキスタイルになるまでかけられる人と手間泣きそうになった。ありがたくて。
昭和を支えた工場が終わる どの道具も ずっしりと こなしてきた仕事の量を 物語る もう動いていない工場の 胎内は 私たちにはまだ どくどくと 流れる血の音が 聞こえていくかのようだ これは弔いの儀式ではないと 暗黙の裡に 皆がかんじた 工場から帰る道 そ…
一の襖はじまり。一。そこにたしかに在るもの。春日の山並みを一に見立てて描く。山から空に帰る水の成る雲。 結の襖終末。まる。花玉。無。花は無が孕む命。種になる前のまだ象のない花。花は無がみた夢のかたち。 巡りの襖あうん。それはめぐる。円。円に…