雑音に乱されたこころを
ひとつずつ在るべき場所に戻していく
怒りは騒がしいことではなく
それによってざわと動いたこと
指先は右脳に
眼差しは左脳に
肌の数ミリ上でとらえる感覚
左足の出し方右足の引き方
頂点は空につながって脊髄を中心に手足はまわる
音なき音を聞く
音を発するより
躰の中で響かせたい
頭の頂点に数千の鈴をさげて
神楽を舞おう
雑音に乱されたこころを
ひとつずつ在るべき場所に戻していく
怒りは騒がしいことではなく
それによってざわと動いたこと
指先は右脳に
眼差しは左脳に
肌の数ミリ上でとらえる感覚
左足の出し方右足の引き方
頂点は空につながって脊髄を中心に手足はまわる
音なき音を聞く
音を発するより
躰の中で響かせたい
頭の頂点に数千の鈴をさげて
神楽を舞おう
雨の匂いのする午前
部屋のあちこちに生まれる
仄昏いもあもあ
闇に育つ前のちいさな塊
なにか懐かしい
子どもの頃の風邪のおふとんの中
遊びつかれた夕暮れの帰り道
会った気がする
馴染んだ温度の
ちいさな昏いもあもあ
ほの蒼き空のしじまを
愛しいそなたを胸に抱いて
そなたを見送る 森の梢が
悲しみの風にゆれている
行先は旅人しらず
白き月の小舟でゆこう
どこまでも そなたを抱いて
天紅き時のゆうべに
愛しいそなたを胸に抱いて
そなたを見送る 群れの小鳥が
弔いの歌を鳴いている
その歌は詠み人しらず
白き月の小舟でゆこう
どこまでも そなたを抱いて
白き月の小舟でゆこう
どこまでもそなたを抱いて
合唱団アンサンブルAiさんの団歌のための作詞。
白い襟ににブルーのリボン
恋よりもおしゃべりが好き
少女のころの雨の帰り道
ぬれて藍にとける つゆ草の花
花は歌う花は歌う
ゆめはまだ けむる霧のなか
春の枝にさえずるカノン
呼ぶ声もどこか不器用な
草萌えて芽吹くはじまりの季節
ともに愛をかたるうぐいすの声
鳥は歌う鳥は歌う
ゆめは明日いのち育つこと
海を渡る真白の帆船
汐風もあすは街の上
いくたびも出逢い別れては出逢う
めぐり相いかさねる二人のために
風は歌う風は歌う
ゆめはほらいつもそこにある
あいは歌うあいは歌う
ゆめはほら君のそばにある
青虫の眠りが覚めたら
すでに華麗なる蝶なのだという夢を
蛹の中のモノはみていない
そのような約束を神はしない
殻は柔らかすぎて鎧にはならない
あやふや過ぎてゆりかごにもならない
ただ、閉じるという意思表示にすぎない
閉じた世界にも
外界の音は明確に透けて届く
そのものは
不安と恐怖にのたうちながら
粛々と時を編む
内に溜める精神だけが
この変態の糧なのだ